吉田都が新国立劇場舞踊部門の次期芸術監督に

 バレエダンサーの吉田都が、新国立劇場の2020/21シーズンからの舞踊部門芸術監督予定者として芸術参与に就任することが決まった。芸術参与就任は2018年9月1日。6月28日に開催された新国立劇場運営財団理事会で決定した。
 芸術監督の任期は2020年9月1日から2024年8月31日までの4年間を予定している。大原永子現芸術監督の任期は、2020年8月31日まで。
 吉田は就任にあたり、「これまでの経験を生かし、たくさんのお客様に喜んでいただけるよう、 全身全霊を傾けて努めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします」とコメントを寄せた。
 またあわせて、大野和士オペラ芸術参与、小川絵梨子演劇芸術参与がそれぞれ、18年9月1日付けでオペラ及び演劇の芸術監督に就任することも明らかとなった。任期はそれぞれ22年8月31日まで。

左より:大野和士、小川絵梨子、吉田 都 C)SMasakawa2

●オペラ芸術監督:大野和士
任期:2018年9月1日〜2022年8月31日(4年間)

●演劇芸術監督 小川絵梨子
任期:2018年9月1日〜2022年8月31日(4年間)

●舞踊次期芸術監督予定者芸術参与:吉田 都
芸術参与任期:2018年9月1日〜2020年8月31日(2年間)
芸術監督任期(予定):2020年9月1日〜2024年8月31日(4年間)


【吉田 都プロフィール】

 9歳でバレエを習い始め、83年ローザンヌ国際バレエコンクールでローザンヌ賞受賞。同年、英国ロイヤルバレエ学校に留学。84年、サドラーズウェルズ・ロイヤルバレエ(現バーミンガム・ロイヤルバレエ)へ芸術監督ピーター・ライトに認められて入団。88年にプリンシパル昇格。95年に英国ロイヤルバレエへプリンシパルとして移籍、2010年に退団するまで英国で計22年にわたり最高位プリンシパルを務める
 日本国内では1997年の新国立劇場開場記念公演『眠れる森の美女』はじめ、99年『ドン・キホーテ』『シンデレラ』、2000年『ラ・シルフィード』、04年『ライモンダ』など新国立劇場での主演ほか数多くの公演へ出演している。
 ローザンヌ国際バレエコンクール審査員を務めるほか、後進の育成にも力を注いでいる。バレリーナとしての功績と共にチャリティ活動を通じた社会貢献が認められ、04年「ユネスコ平和芸術家」に任命される。12年には国連UNHCR協会国連難民親善アーティスト任命。
 2001年芸術選奨文部科学大臣賞、06年英国最優秀女性ダンサー賞、11年第52回毎日芸術賞など受賞多数。07年に紫綬褒章並びに大英勲章(OBE)綬章、17年文化功労者。

新国立劇場
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