トリトン晴れた海のオーケストラ 第3回演奏会

 第一生命ホールを拠点に矢部達哉が率いる室内オーケストラ「トリトン晴れた海のオーケストラ」が、第3回演奏会を開く。このオーケストラは認定NPO法人トリトン・アーツ・ネットワークが2015年6月に立ち上げた。最初に耳にしたときは、なんと風変わりな名前の楽団なのかと思ったものだが、これは第一生命ホールが位置する中央区の晴海にちなんで名づけられたもの。それにしても「晴れた海」という言葉がもたらす明るく開放的なイメージは魅力的だ。ネーミングにふさわしいのびのびとした音楽を誰しも連想するのではないだろうか。
 メンバーは強力だ。コンサートマスターの矢部達哉をはじめ、在京オーケストラを中心に各地で活躍する日本の名手たちがずらりと顔を並べる。そして指揮者はいない。オーケストラと名乗ってはいても、室内楽の延長線上にあると見ればよいのだろうか、メンバーの自発的なコミュニケーションからひとつの音楽が生み出される。
 曲は第1回、第2回の演奏会と同じく、オール・モーツァルト・プログラム。今回は歌劇《フィガロの結婚》序曲、セレナータ・ノットゥルナ、オーボエ協奏曲、交響曲第39番の4曲が演奏される。オーボエ協奏曲では広田智之がソロを務める。精鋭たちによる緻密で小気味よいアンサンブルを期待するとともに、どんなモーツァルトを表現するのか、指揮者を置かないアンサンブルの可能性という点でも注目度は高い。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2017年11月号より)

2017.11/11(土)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 
http://www.triton-arts.net/