ヤマハがハイエンドのグランドピアノ「SXシリーズ」を発表

 ヤマハ株式会社は、7月25日に都内で新製品記者発表会を行い、グランドピアノの新シリーズ「SXシリーズ」を今年秋以降に発売すると発表した。
(2017.7.25 ヤマハ銀座コンサートサロン Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE)

会見から 左より)和田雅博(ヤマハ株式会社 楽器開発統括部ピアノ開発部)、戸ケ里芳昭(株式会社ヤマハミュージックジャパン 楽器営業本部)、青柳 晋(ピアニスト)、一瀬 忍(株式会社ヤマハミュージックジャパン プレミアムピアノ推進室)

 「SXシリーズ」は、1982年に発売を開始し、ハイグレードモデルとして30年以上にわたり愛されてきた「Sシリーズ」の後継シリーズで、コンセプトは「伝統と革新の出会い・新しい技術がもたらす時代を超越した響き」。ピアノ指導者や演奏家などハイエンドのピアノユーザー層向けのプレミアムピアノとして位置づけられている。「S3X」(価格:税別460万円、10/10発売)と「S6X」(価格:税別540万円、2018.1/10発売)の2機種が発表された。ヤマハのフラッグシップモデルである「CFX」に次ぐラインナップとして、ピアノ指導者、演奏家の他、小規模なコンサートホール、サロン、音楽大学のレッスン室などでの使用を想定しているという。

 今回のピアノの特長として、弦楽器などに採用されてきたヤマハ独自の木材改質技術「A. R. E.」が導入されており、短期間で木材を熟成させ、長年使い込まれた楽器のような深みのある音色を実現している。また、ピアノの骨格である曲練(まげねり)支柱に使用する合板を3割厚くし、接着層を減少させることにより、より豊かな響きが生み出されている。ハンマーの設計やフェルトの素材も見直すことで、バランスがとれ、立ち上がりの感度に優れたタッチを実感することができるという。そのほか、熟練の技術者が手巻きで製作した低音部の巻線など、「CFX」シリーズにも導入されているさまざまな設計や技術がここでも継承されている。
 会見では、東京芸術大学准教授でピアニストの青柳晋が、「S6X」でリスト「超絶技巧練習曲」第11曲の「夕べの調べ」を披露し、きらびやかな高音、伸びのある低音を聴かせた。

「S6X」を演奏する青柳 晋

ヤマハ株式会社
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