伝統と創造シリーズvol.8 『狂―くるい―』 DOJYOJI+ / KANAWA

日本の伝統文化に挑む遠藤康行の新たなステージ

©片岡陽太
©片岡陽太
 セルリアンタワー能楽堂を舞台に2008年より開催されているコンテンポラリー・ダンス公演“伝統と創造シリーズ”。これまで小野寺修二、森優貴、森山開次をはじめとした気鋭の振付家たちを招聘し、高い評価を集めてきた。第8回を迎える今回は、振付・演出を遠藤康行が担当。遠藤といえば、マルセイユ・バレエ団でリハーサル・ディレクター、ダンサーとして活躍後、昨年より日本に拠点を移し、今後の動向が注目されるところ。本公演では「道成寺」をモティーフにした『DOJYOJI+』と、能「鉄輪」をモティーフにした『KANAWA』を『狂―くるい―』2部作として発表する。
 『DOJYOJI+』には、能楽師・津村禮次郎に加え、オーディションで選ばれた新進ダンサーらが出演。一方『KANAWA』には、酒井はな、元東京バレエ団の梅澤紘貴、そして遠藤自身もキャストとして登場。日本の伝統文化にヨーロッパ帰りの遠藤がどう挑むのか、新たなステージに期待したい。
文:小野寺悦子
(ぶらあぼ 2017年2月号から)

2/17(金)〜2/19(日) セルリアンタワー能楽堂
問:セルリアンタワー能楽堂03-3477-6412
http://www.ceruleantower-noh.com/