マリインスキー・オペラ日本公演レポートvol.9〜【動画】コルチャック、レンスキーを歌う

 去る10月9日、マリインスキー・オペラ日本公演のために来日中のテノール、ディミトリー・コルチャックが渋谷のeplus LIVING ROOM CAFE & DINING 『サンデー・ブランチ・クラシック』に出演した。
(2016.10.9 Photo&Movie:M.Terashi/TokyoMDE)

 コルチャックは現在ウィーンを中心に活動中で、日本では今年4月、新国立劇場《ウェルテル》のタイトル・ロールで出演、成功を収め大きな話題となった。
 今回は、マリインスキー・オペラ日本公演では、ワレリー・ゲルギエフ指揮の下、《エフゲニー・オネーギン》(10月16日公演)でレンスキーを歌う。
 また、10月14日には、NHKホールでのNHK音楽祭で、ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団とのベルリオーズの劇的交響曲「ロメオとジュリエット」のソロを、三鷹芸術文化センターではリサイタルも予定している。

 この日の『サンデー・ブランチ・クラシック』では、ラフマニノフの歌曲「美しい人よ、私のために歌わないで」、ドニゼッティのオペラ《愛の妙薬》から「人知れぬ涙」、チャイコフスキー《エフゲニー・オネーギン》からレンスキーのアリア「青春は遠く過ぎ去り」を披露、本番への期待を抱かせた。ピアノ伴奏を受け持ったのは、小澤征爾の愛弟子でヨーロッパを中心に活躍中の指揮者でもある鬼原良尚。
 
 レンスキーについては「ロシアのテノールにとっては、名刺代わりの役柄です。登場時間は短いのですが、その間に大きな変化を演じないといけません」と語った。
 
 また、日本には27年前、10歳のとき、国立モスクワ・アカデミー少年合唱団のメンバーとして訪れて以来、7度目の来日となると話すコルチャックは、「合唱団のヴィクトル・ポポフ先生が日本が大好きだったので、2年に1度、クリスマスの頃に日本に来ていました。日本の少年合唱団と一緒に『きよしこの夜』も歌いましたよ」と語り、日本語で「きよしこの夜」も披露、会場をわかせた。
 

■マリインスキー・オペラ
ワレリー・ゲルギエフ(指揮) マリインスキー歌劇場管弦楽団&合唱団

《エフゲニー・オネーギン》
10月8日(土)14:00 ロームシアター京都
10月15日(土)12:00、10月16日(日)14:00 東京文化会館

問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
マリインスキー・オペラ 来日公演2016公式HP
http://www.japanarts.co.jp/m_opera2016