ブラームス国際入賞のピアニスト、斎藤龍がベーゼンドルファー・インペリアルで紡ぐウィーンの調べ

©Shinichi Shimazaki

 ウィーンの名器、ベーゼンドルファー・インペリアル。通常より低音側に9鍵多い97鍵を擁し、芳醇なウィンナートーンを響かせるこの大型ピアノを用いて、斎藤龍が「ウィーンからの贈り物」と題したリサイタルを開く。ブラームス国際コンクール入賞などの実績を持ち、ドイツ音楽に定評のあるピアニストである。

 斎藤の組んだプログラムは、“音楽の都”の豊穣を伝える。ウィーンを活動の地に選んだモーツァルトの「トルコ行進曲」付きソナタや、ベートーヴェンのソナタ第17番「テンペスト」、ブラームスの「創作主題による11の変奏曲」ニ長調。生粋のウィーン人シューベルトの即興曲に、リストによる歌曲編曲や「ウィーンの夜会」第6番が並ぶ。そして「ワルツ王」の名をほしいままにしたシュトラウスⅡ世の音楽から、いくつものモチーフを華やかに展開させるグリュンフェルトの「ウィーンの夜会」。インペリアルの重厚な響きが、この一夜をいっそう輝かせることだろう。

文:飯田有抄

(ぶらあぼ2026年3月号より)

斎藤 龍 ピアノリサイタル
〜ベーゼンドルファー・インペリアルで奏でる ウィーンからの贈り物〜
2026.3/10(火)19:00 横浜みなとみらいホール(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
https://www.proarte.jp


飯田有抄 Arisa Iida(クラシック音楽ファシリテーター)

音楽専門誌、書籍、楽譜、CD、コンサートプログラム、ウェブマガジン等に執筆、市民講座講師、音楽イベントの司会等に従事する。著書に「ブルクミュラー25の不思議〜なぜこんなにも愛されるのか」「クラシック音楽への招待 子どものための50のとびら」(音楽之友社)等がある。公益財団法人福田靖子賞基金理事。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Macquarie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。