菊地美奈 オペラデビュー20周年記念公演 レハール《メリー・ウィドウ》

オペレッタの傑作で祝う記念イヤー

 今年オペラデビュー20周年を迎えたソプラノ菊地美奈が、その記念として《メリー・ウィドウ》を上演する。彼女の自主企画公演だ。記念のイベントに、ソロ・リサイタルでなく、オペレッタをまるまる1本やってしまおうという発想自体に感服。
 彼女が演じるのは、もちろん主役の未亡人ハンナ。与那城敬のダニロ、池田直樹のツェータ男爵、赤星啓子のヴァランシエンヌ、中鉢聡のカミーユはじめ、彼女のアニヴァーサリーを祝うために豪華なキャストが顔を揃えているのもすごい。歌手としてただ歌うだけではなく、音楽をエンタテインメントとして提示することに常に人一倍熱心に取り組んできた彼女。この《メリー・ウィドウ》でも、原曲の進行は守りつつ、さまざまな仕掛けが施されているというからニヤリ。思いっきり楽しくて素敵な舞台を観せてくれるにちがいない! 日本語訳詞、ピアノ(瀧田亮子)と弦2台に打楽器という小編成アンサンブルの伴奏による上演。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年9月号から)

9/12(土)14:00 第一生命ホール
問:銀色の瞬間(水上)090-3916-6263