国内外の主要コンクールで数々の賞を受賞後、国際的な活躍を続け、高い評価を得てきた1974年生まれのギタリストの最新アルバム。この道の大家=バリオス&ソルとクラシックの巨匠=スカルラッティ&バッハの名曲が並ぶ、ギター音楽の多彩な魅力を凝縮した1枚となっている。全体に同楽器の特長と音楽自体の訴求力の共生が素晴らしく、確かな技量で奏される雄弁な音楽はどれも聴き応え十分。5曲が収録されたバリオス作品は特にチャーミングだし、ソル作品も音楽的な充実度が高い。バッハの「シャコンヌ」(谷辺自身の編曲)もギターならではの魅力が横溢。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2025年12月号より)
【information】
CD『シャコンヌ/谷辺昌央』
バリオス:大聖堂、フリア・フロリダ(舟歌)、神の愛に免じて施しを(最後のトレモロ)/スカルラッティ(谷辺昌央編):ソナタ K.213/ソル:悲歌風幻想曲/J.S.バッハ(谷辺編):シャコンヌ 他
谷辺昌央(ギター)
コジマ録音
ALM-7313 ¥3300(税込)



