手塚治虫の最高傑作をオペラで体感
あの『ブラック・ジャック』がオペラになった!! 天才外科医ブラック・ジャックを主人公に、生命のドラマを描いた漫画『ブラック・ジャック』は手塚治虫の最高傑作のひとつ。過去に何度か実写版も作られているが、成功は簡単ではなさそう。それを、しかもオペラで。浜松市民オペラの依頼でこの難題に挑むのは、ジャンルを超えてマルチに活躍する作曲家・宮川彬良。全242話の中から「時」をキーワードとするエピソード3話を選んだオムニバス形式(台本・響敏也)により、実演奏時間2時間半におよぶ大作を書き上げた。エンタテインメントを熟知した宮川の音楽は明快な響きが主体で、言葉も聴き取りやすい。題名役にバリトンの大山大輔。演出は田尾下哲。作曲者自身の指揮による浜松交響楽団ほかの出演。すでに今年3月には試演会が行なわれるなど、稽古は一般的なプロダクションよりも長い時間をかけてみっちり行なわれている模様。準備万端整っての本番に期待が高まる。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年9月号から)
8/30(日)14:00 アクトシティ浜松
問:アクトシティチケットセンター0570-02-9999
http://www.hcf.or.jp