元日に自宅で転倒して入院、その後8月末まで指揮活動を休止し治療に専念するとしていた秋山和慶が、1月23日、所属事務所を介し引退を発表した。
転倒による怪我は、重度の頚髄損傷。手足に後遺症が残っているため、今後の指揮活動は困難と判断し引退を決意。この決断は、意識がはっきりしている本人と家族が十分に話し合った結果によるもので、これから始まる厳しいリハビリに臨むという。
秋山は、昨年も怪我による降板があったが、その後まもなく回復し見事復帰を果たしていた。60年以上にわたり日本のクラシック音楽界の発展をリードし続け、小澤征爾亡きあとを引き継ぐ大御所的存在であっただけに、今回の怪我による突然の引退の発表は、非常にショッキングで痛ましく残念でならない。せめて1日も早い怪我からの回復を願うばかりである。