Michio Mamiya 1929-2024
作曲家の間宮芳生(まみや みちお)が12月11日、肺炎のため亡くなった。享年95。
1929年北海道旭川市に生まれ、青森で育つ。作曲家を志して上京し、独学で東京音楽学校(現東京藝術大学音楽学部)作曲科に入学。池内友次郎に師事する。大学卒業後の53年、外山雄三、林光と作曲家グループ「山羊の会」を結成。代表作に、日本の民謡を調査し囃子詞(はやしことば)をモチーフにした「合唱のためのコンポジション」シリーズや、独唱とピアノのための「日本民謡集」などがある。アフリカや北欧の民俗音楽、前衛ジャズなどにも関心を持ち、それらからインスピレーションを得た多くの作品をのこした。また、2019年に野平一郎指揮オーケストラ・ニッポニカの演奏会で53年ぶりに再演された、1965年作曲のオペラ《ニホンザル・スキトオリメ》(演出:田尾下哲)は大きな話題を呼んだ。
手がけたジャンルは幅広く、合唱やオペラのほかに器楽やピアノ、管弦楽など200以上の作品がある。さらに高畑勲監督のアニメーション映画『火垂るの墓』やNHK大河ドラマ『竜馬がゆく』の音楽も担当し、その親しみやすい旋律は多くの人に愛された。
静岡音楽館AOI初代芸術監督。紫綬褒章、勲四等旭日小綬章を受章。