国内外のピアノコンクール入賞者4人それぞれが描くショパン

左より:北村明日人 ©Tomoko Hidaki/中川真耶加/古海行子 ©Masatoshi Yamashiro/内匠 慧

 コンクールがインターネット中継され、誰もが「推し」をパソコンのモニター越しに応援できるようになった昨今、若手の登竜門であるピティナ・ピアノコンペティションが日本における「ピアニスト・ブーム」をますます盛り上げている。そんなコンペティションの舞台である第一生命ホールに、歴代入賞者が集うスペシャルなコンサート「ごほうびクラシック 第12回 ピアノ・オールスターズIII」が12月15日に開催される。

 出演者は、北村明日人、中川真耶加、古海行子、内匠慧の4人。北村は2022年のピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、中川は19年にスペインで開催されたカンピージョス国際ピアノコンクール第1位、古海は22年のダブリン国際ピアノコンクール第2位、内匠は12年の浜松国際ピアノコンクール第6位ならびに日本人委嘱作品最優秀演奏賞、ノルウェーのグリーグ国際コンクール特別賞と、コンクール受賞歴は枚挙にいとまがない。

 今回の「ごほうびクラシック」は第1部を「リクエスト曲コーナー」とし、それぞれのピアニストが4曲の候補の中から、インターネット投票で選ばれた2曲を演奏する。ピアニストの持ち味を考えながら、弾いてほしい曲をリクエストできるなんて、ピアノ・ファンにとってはまさにクリスマス・プレゼント。そして第2部は「ピアノの詩人ショパン」と題し、4人がそれぞれショパンの名曲を演奏する。古海は21年のショパン・コンクールでセミファイナリストに選出されたが、来年が同コンクールの開催年であることを考えるとじつに楽しみだ。
文:原 典子
(ぶらあぼ2024年11月号より)

ごほうびクラシック 第12回 年末スペシャル ピアノ・オールスターズIII
ピアノの詩人ショパン 名曲の花束
2024.12/15(日)15:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
https://www.triton-arts.net