ヘンシェル・クァルテット with 澤 和樹(ヴィオラ) & 蓼沼恵美子(ピアノ)

ドイツを代表する弦楽四重奏団と日本の名手たちの麗しき邂逅

ヘンシェル・クァルテット ©HPRemark

 今年創設30周年を迎えたヘンシェル・クァルテットはドイツを代表する弦楽四重奏団としてめざましい活動を続けているが、1996年には大阪国際室内楽コンクールで第1位を獲得するなど、以前から日本でも知名度の高い団体である。来日の機会も多いが、今回は東京藝大学長を退任後もヴァイオリニストとして活躍する澤和樹、夫人でピアニストの蓼沼恵美子とともに和歌山でコンサートを開く。

 ヘンシェル・クァルテットと澤は、これまでにマックス・ブルッフの弦楽五重奏曲の世界初演および世界初録音を2008年に行い、演奏を重ねてきた間柄である。蓼沼も澤のプロデュースにより、彼らと2010年にシューマンとブラームスのピアノ五重奏曲を録音(和歌山・美里ホールでのセッション)し、高い評価を受けた。

 今回の和歌山城ホールでのコンサートでは、澤はヴィオラで参加してモーツァルトの弦楽五重奏曲第2番を披露し、蓼沼はブラームスのピアノ五重奏曲を弾く。澤の生まれ故郷での共演は貴重な機会となる。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2024年8月号より)

2024.9/28(土)14:00 和歌山城ホール(小)
問:和歌山城ホール073-432-1212
https://www.wakayama-johall.jp