おおたかの森スーパー・クィンテット
誰もが聴いたことがあるシューベルトの「ます」。この名曲中の名曲をこれほど豪華なメンバーで聴ける機会は滅多にないだろう。まず、その顔ぶれを紹介したい。
ヴァイオリンは、ミュンヘン国際音楽コンクール優勝、反田恭平率いるオーケストラでコンサートマスターを務める岡本誠司。ヴィオラは、NHK交響楽団 首席奏者の佐々木亮。チェロには、13歳でソリストデビューしミュンヘン国際音楽コンクール第2位の経歴をもつ横坂源。サイトウ・キネンやドイツ SWR交響楽団で活躍するコントラバスの幣隆太朗。人気沸騰の葵トリオで存在感を放つピアニスト 秋元孝介。
彼ら名手5人が7月21日、千葉県流山市のスターツおおたかの森ホール(秋葉原駅から最短25分)に集結し、ヴォーン・ウィリアムズのピアノ五重奏曲とシューベルトの名曲「ます」を披露するという。本番を間近に控えた18日、都内で行われたリハーサルの終了後、メンバーに話を聞いた。
岡本誠司(ヴァイオリン)
僕自身、楽しみにしていた演奏会で、シューベルトの「ます」という傑作と、同じ編成のヴォーン・ウィリアムズの五重奏というレアな曲のプログラミングで、見どころたっぷりです。
和やかに、かつ真剣にリハーサルが進んでいます。流山は、秋葉原駅から最短25分、ホールも駅直結なので都内にお住まいの皆さまもぜひお越しください!
佐々木亮(ヴィオラ)
ヴォーン・ウィリアムズはあまり知られていないですけど、すごく作り込んであるというかよく書けていて、聴きごたえ十分の曲です。「ます」は言わずと知れた名曲ですけど、このメンバーでの演奏は格別です。あまり喋らなくてもアンテナがすごいから、一回弾くと次にやるときに全然変わっているというくらい、素晴らしいメンバーです。
横坂 源(チェロ)
ふたりとも抒情的な作曲家。でもその表現の仕方がとても対照的で、シューベルトは少しずつ内側から音楽が常に動いて、それを紡いでいく美しさがあります。ヴォーン・ウィリアムズの方は転調がたくさんあって、流れが渦巻く作品です。
とても贅沢なメンバーで一人ひとりの中に美学というか音楽の嗅覚みたいなものがあるので、音を出しながら一つの流れを作っていくのがとても早いです。
幣隆太朗(コントラバス)
ヴォーン・ウィリアムズは、イギリスの風薫るとてもいい曲です。「ます」もいろいろアイディアが出ていて、アプローチもとても新鮮です。
皆さん、感じ取る力がすごいから一回でほとんどわかってしまう。すごく楽しいです。ドイツ人と演奏するときは、かなりディスカッションを重ねるんですが、今回は言葉にするのが野暮というくらい。舞台上の音楽での会話にとっておきたい気持ちでいます。
秋元孝介(ピアノ)
ヴォーン・ウィリアムズの若いころの作品なんですけど、だからこそエネルギーやいろいろな創意工夫が詰まっていて。でも初めてでも聴きやすい作品だなとも思います。今回初共演の方もいらっしゃるのですが、本番がとても楽しみです。
おおたかの森スーパー・クィンテット
― 当代最高の名手たちが名曲「ます」を弾く ―
2024.7/21(日)15:00 スターツおおたかの森ホール
出演
岡本誠司(ヴァイオリン)
佐々木 亮(ヴィオラ)
横坂 源(チェロ)
幣 隆太朗(コントラバス)
秋元孝介(ピアノ)
曲目
ヴォーン・ウィリアムズ:ピアノ五重奏曲 ハ短調
シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調 D667「ます」
問:スターツおおたかの森ホール04-7186-7638
https://starts-otakanomorihall.com