軽井沢大賀ホール2024春の音楽祭

新緑の季節のリゾート地に旬のアーティストたちが集結

上段左より:辻 彩奈/阪田知樹 ©Ayustet/阪 哲朗 ©Florian Hammerich
下段左より:牛田智大 ©Ariga Terasawa/沼尻竜典/戸田弥生 ©Akira Muto

 4月28日から5月6日にかけて「軽井沢大賀ホール2024春の音楽祭」が全6公演にわたって開催される。注目公演を挙げたい。

 まずは「辻彩奈 & 阪田知樹 デュオ・リサイタル」(4/29)。2022年の全国ツアーでも好評を博したデュオが、シューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番他のロマン派プログラムを披露する。スケールの大きな演奏で作品の核心に迫る辻と、驚異的な技巧と知性を併せ持つ阪田。このデュオは熱い。

 阪哲朗指揮東京フィル(5/3)は牛田智大をソリストに迎えて、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番とブラームスの交響曲第2番などを演奏する。ブラームスの自然賛歌ともいうべき交響曲第2番は軽井沢にぴったり。

 軽井沢チェンバーオーケストラ(5/4)は若き名手たちによるアンサンブル。依田真宣、植村太郎、戸原直、水野琴音のヴァイオリン、田原綾子、朴梨恵のヴィオラ、加藤陽子のチェロ、髙橋洋太のコントラバスで、メンデルスゾーンとブルッフの弦楽八重奏曲を演奏する。メンデルスゾーン作品はこの編成にとっての最高傑作。ブルッフは貴重。

 沼尻竜典指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(5/6)は戸田弥生と共演。ブラームスのヴァイオリン協奏曲、ベートーヴェンの交響曲第8番他を演奏する。雄大なブラームスと軽快なベートーヴェンの組み合せが魅力だ。

 さらに「世良公則アコースティックソロライブ」(4/28)や「Concert for KIDS 〜0才からのクラシック®〜」(5/5)も開催され、多彩な公演が並ぶ。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2024年5月号より)

2024.4/28(日)~5/6(月・休)
軽井沢大賀ホール
問:軽井沢大賀ホールチケットサービス 0267-31-5555
https://www.ohgahall.or.jp
※各公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。