H.ヴィンシャーマン・メモリアルコンサート

日本各地から音楽家が集いバッハの権威を偲ぶ

ヘルムート・ヴィンシャーマン (c)飯島 隆

 J.S.バッハにその半生を捧げた指揮者・オーボエ奏者のヘルムート・ヴィンシャーマン(1920〜2021)。彼が1960年に創設したドイツ・バッハゾリステンは来日公演も多く、日本各地へ出向いて、そこで活動する合唱団、例えば岡山バッハカンタータ協会や盛岡バッハ・カンタータ・フェライン、仙台宗教音楽合唱団などと共演した。岡山ではバッハの大作である「マタイ受難曲」、「ロ短調ミサ」などを指揮、ライブ録音も行った。

 声楽家であり、指揮者としても活躍する佐々木正利はヴィンシャーマンと共演を重ね、岡山等でのコンサートでライブ録音を残している。その佐々木がヴィンシャーマンを偲び、先の3つの合唱団、および川原千真をコンサートミストレスとするH.ヴィンシャーマン・メモリアルオーケストラを指揮。バッハの3つのカンタータ(第27、93、140番)を演奏する。ヴィンシャーマンの音楽家としての大きさを知る後輩たちによって、彼の功績が改めて明らかになるだろう。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2023年10月号より)

2023.11/3(金・祝)14:00 第一生命ホール
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