【SACD】久石譲 presents MUSIC FUTURE Ⅵ /久石譲&ミュージック・フューチャー・バンド

 ミニマルミュージックをルーツとする久石譲が2014年から手掛ける、現代作品を紹介するコンサート・シリーズ「MUSIC FUTURE」は22年も第9回が開催され、東京では追加公演でも好評を博したばかり。本盤は21年10月の第8回を収録したライブ盤でEXTONレーベルからの第6弾。この年は第1回目からの定番であるニコ・ミューリーや、兄弟で映画音楽の分野でも人気のブライス・デスナーといった米国勢に加えてエストニア出身2人の作品が必聴。レポ・スメラのさり気なく入り組んだリズムのピアノ曲、アルヴォ・ペルトの打楽器モティーフで区切られた変奏曲のどちらも難解そうでいて静謐かつ美しい。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2023年1月号より)

【information】
SACD『久石譲 presents MUSIC FUTURE Ⅵ /久石譲&ミュージック・フューチャー・バンド』

久石譲:2 Dances for Large Ensemble/スメラ:1981 from “Two pieces from the year 1981”/デスナー:Murder Ballades for Chamber Ensemble/ペルト:Fratres for Violin and Piano/ミューリー:Step Team

久石譲(指揮)
ミュージック・フューチャー・バンド
西江辰郎(バンドマスター/ヴァイオリン)
鈴木慎崇(ピアノ)

収録:2021年10月、紀尾井ホール(ライブ)
オクタヴィア・レコード
OVCL-00795 ¥3520(税込)