圧倒的な存在感で魅了するジャズ・ピアニストの稀少なソロ・パフォーマンス
1990年代にニューヨークでジャズ・ピアニストとして活動を始め、往年のミュージシャンたちのスピリットを継承しつつも、常に新たな挑戦を続ける大西順子。クラシック音楽ファンには、引退宣言の後、2013年に小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラと「ラプソディ・イン・ブルー」を演奏して舞台復帰したことが印象に残る人も多いだろう。近年は、自身のクァルテットでの活動はもちろん、オーケストラのプロデュースや、村上春樹のイベント「MURAKAMI JAM」の音楽監督など、活動の幅を広げている。
そんな彼女が、日経ミューズサロンに登場、貴重なピアノ・ソロによるライブを行う。大西は日々、ステージでひらめいたフレーズや和音を思い通りに奏でるため、工夫しながら鍛錬を重ねているという。そして本番では見事にピアノを手なずけ、力強いタッチでフレッシュな音楽を生み出してゆく。そんな彼女のピアニズムをすみずみまで聴くことができる、またとない機会だ。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2022年10月号より)
2022.10/25(火)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227
https://stage.exhn.jp