ごほうびクラシック 第3回 こぱんだウインズ

スペシャルな響きで、名曲を新鮮に満喫!

 第一生命ホールの親しみやすい企画「ごほうびクラシック」の第3回に出演するのは、「こぱんだウインズ」。これは、2011年に東京藝大の学生を中心に結成され、定期公演やCDで抜群の人気を得ている「ぱんだウインドオーケストラ」のメンバーによる特別編成のアンサンブル。今回は金管楽器5本にサクソフォンとピアノを加えた興味深い組み合わせが披露される。メンバーは、サクソフォンの新世代を牽引する上野耕平、読響トランペット奏者・重井吉彦、群響首席ホルン奏者・濵地宗、スタジオやジャズでも活躍するトロンボーン奏者・松永遼、18年にユーフォニアムの最高峰たるリエクサ国際コンクールで日本人初優勝を果たした注目の奏者・佐藤采香、コンクールで受賞を重ねるテューバ奏者・芝宏輔、第10回東京音楽コンクール・ピアノ部門第1位の高橋優介と豪華な顔ぶれ。まさに「ぱんだウインド」の精鋭中の精鋭が揃っている。

 演目も、「水上の音楽」「ます」など誰もが楽しめる名曲ばかり。小編成で味わいが変わる「ぱんだウインド」のテーマソング「PANDASTIC!!」や同じく「ラプソディ・イン・ブルー」もあるし、上野と高橋による「タイスの瞑想曲」もある。今回の面白さはまず、稀有の編成がもたらす唯一無二のサウンドと各種の絡み合い。全曲がスペシャル・アレンジゆえに、他では体験できない響きと音楽に浸ることができる。そして何よりの魅力は、彼らならではのエネルギーやパッション溢れる生き生きとした表現だ。本公演では、名曲を楽しみながら清新な美や活力を体感できるに違いない。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2022年9月号より)

2022.11/26(土)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 
https://www.triton-arts.net