浅田真弥子はパリのエコール・ノルマル音楽院で学び、マリア・カナルス国際コンクール3位、マルサラ国際コンクール3位などの実績を持つピアニスト。東京や金沢でリサイタルを行うなど着実にキャリアを重ねている。3枚目となるアルバムはショパンのソナタ第2番・第3番を金沢市アートホールで収録。ライナーノートなどに録音に関する詳細な情報はほとんど見受けられないが、おそらく編集の手をほぼ入れていないライブに近い録音と思われる。推進力を効かせながら音色には安定感がある。時折響かせる滑舌の良いタッチや間合いにはっとさせられる。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2022年7月号より)