長年にわたって英国バレエの巨匠ケネス・マクミラン作品に取り組んできた小林紀子バレエ・シアターが「マクミラン・トリプルビル」を上演する。マクミランと言えば、『ロミオとジュリエット』や『マノン』といった物語バレエがよく知られているが、今回バレエ団初演となる『Winter Dreams 〜三人姉妹〜』はチェーホフの戯曲に基づいたもの。1991年に初演された巨匠の晩年の名作で、チャイコフスキーの繊細なピアノ曲に乗せて三人姉妹を巡る人間模様が鮮やかに描かれ、ドラマティック・バレエの真価を伝える。
ほかにショスタコーヴィチ曲『コンチェルト』とジョプリンのラグタイム・ミュージックによる『エリート・シンコペーションズ』を再演。ゲストに、ミラノ・スカラ座バレエのアントニーノ・ステラとイングリッシュ・ナショナル・バレエのジェームス・ストリーターを迎えるほか、島添亮子、後藤和雄、高橋怜子、大森結城ほか、バレエ団総出演による満を持しての上演だ。
文:渡辺真弓
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年7月号から)
8/23(土) 17:00、8/24(日) 15:00 ゆうぽうとホール
問:小林紀子バレエ・シアター 03-3987-3648
http://www.nkbt-tokyo.com