フレッシュ名曲コンサート どりーむコンサートVol.121 至高の天才 最後のシンフォニー

名手たちが贈るモーツァルトファン垂涎のプログラム

 府中の森芸術劇場が主催する「どりーむコンサート」は、名指揮者と名門楽団、話題のソリストを迎えて、本格的なオーケストラコンサートを楽しめる定番シリーズ。これまでに120回を数えていることからも、いかに定着して親しまれているかがわかる。

 2022-23シーズンの初回となる6月の第121回のテーマは「至高の天才 最後のシンフォニー」。天才=モーツァルトの最後の交響曲第41番「ジュピター」をメインとする、広上淳一の指揮、日本フィルハーモニー交響楽団によるモーツァルト・プログラムが用意された。この2年間、日本中のオーケストラに登壇して成功を重ねてきた広上と、急な変更があってもその都度新たな成果を挙げて響きを深めてきた日本フィル。広上は同楽団の「フレンド・オブ・JPO(芸術顧問)」のポストにあり、コンビネーションも抜群。この日は厚みのある豊麗な「ジュピター」を作り上げて、熱いモーツァルトを体験させてくれるだろう。

 コンサート前半には、《後宮からの誘拐》序曲に続き、ピアノ協奏曲第17番が選ばれた。このジャンルは第20番以降の人気が高いが、その直前の作品群も快作ぞろい。第17番は洒落た愉悦感が絶妙な1曲で、嬉しい選曲だ。ソリストは小井土文哉。18年日本音楽コンクールで第1位を受賞、桐朋学園大学とイタリアのイモラ音楽院に学び、充実を深める若き名手である。小井土のフレッシュな感性と広上の盤石のサポートで聴ける第17番、なかなかの聴きものになりそう。
文:林昌英
(ぶらあぼ2022年5月号より)

2022.6/11(土)14:00 府中の森芸術劇場 どりーむホール
問:チケットふちゅう042-333-9999 
http://www.fuchu-cpf.or.jp/theater/