古典四重奏団 音楽が見える! 2022 レクチャー付きコンサート

独特の視点によるレクチャーと演奏で音楽を「見る」体験

左より:花崎淳生、田崎瑞博、川原千真、三輪真樹
(c)F.Fujimoto

 昨年の秋と大晦日にベートーヴェンの中期と後期作品を取り上げ、無二の完成度を誇る名演奏を実現し、円熟の域にあることを示した古典四重奏団。この5月と6月には、2002年以来20年にわたり継続してきたシリーズ「音楽が見える!」を2回ずつ開催する(2プログラム× 2回)。「楽譜が読めなくても音楽が見える!」をモットーに、名曲の魅力や仕掛けを、レクチャーと演奏で明らかにしていくシリーズ。構成と語り手はいつも通りチェロの田崎瑞博で、独自の視点による解説は発見の連続となろう。

 5月のテーマは「モーツァルトは一日にして成らず〜その6」だが、曲目はモーツァルト「不協和音」とドビュッシー。先進的な和声をもつモーツァルトの序奏が、伝統的なハーモニーの概念を覆したドビュッシーにまでつながることが示される。6月はずばり「ハープとセリオーソ」で、ベートーヴェンの中期から後期に転換していく時期の2名作を。古典四重奏団の突き詰めた解釈での凄演を、解説とともにいまこそ体験しておきたい。
文:林昌英
(ぶらあぼ2022年5月号より)

《モーツァルトは一日にして成らず~その6》
第29回 2022.5/10(火)19:00 ルーテル市ヶ谷ホール
第30回 5/13(金)14:00 和光大学ポプリホール鶴川
《ハープとセリオーソ》
第31回 6/14(火)14:00 和光大学ポプリホール鶴川
第32回 6/17(金)19:00 としま区民センター(小)
問:ビーフラット・ミュージックプロデュース03-6908-8977 
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