マエストロの話術と名曲を楽しむ午後のひととき
14時開演で、マエストロのトークとともにバラエティに富んだ名曲を楽しむ。そんなリラックスできる設定が好評なのだろう、「午後コン」こと東京フィルの「午後のコンサート」は23年にわたって続く人気シリーズだ。
「午後コン」には3種類のラインナップがある。
「平日の午後のコンサート」は午後の時間をゆったりと過ごせるのがうれしい。4月28日は尾高忠明が登場し「ウィーンの思い出」のテーマでトークと演奏を披露する。曲はJ.シュトラウスⅡの《こうもり》序曲、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」他。かつてウィーンに学んだマエストロならではのトークが聴けそう。
「休日の午後のコンサート」も東京オペラシティで開催される。こちらは日曜日の14時開演。5月15日は、栗田博文の指揮でグリーグの「ペール・ギュント」他の北欧音楽に加えて、バーンスタインの「キャンディード」序曲や「ウエスト・サイド物語」より〈シンフォニック・ダンス〉も演奏される。映画『ウエスト・サイド・ストーリー』リメイク版が話題だが、生のオーケストラの迫力を味わいたい方にぴったり。
「渋谷の午後のコンサート」はBunkamura オーチャードホールで平日に開催される。5月16日の14時開演で、内容は「休日の午後のコンサート」と同じ。栗田が指揮とトークを務める。
ライフスタイルに合わせて3つのラインナップから選べるのが「午後コン」の魅力だ。オーケストラをぐっと身近に感じられることだろう。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2022年4月号より)
第25回 平日の午後のコンサート〈ウィーンの思い出〉
2022.4/28(木)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
第92回 休日の午後のコンサート〈北欧より〉
5/15(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
第13回 渋谷の午後のコンサート〈北欧より〉
5/16(月)14:00 Bunkamura オーチャードホール
問:東京フィルチケットサービス03-5353-9522
https://www.tpo.or.jp