印田千裕 & 山本佳澄 ヴァイオリン & ピアノ デュオコンサート 〜ソナタを巡る旅路 Vol.1〜

朋友同士の意欲的なデュオ・シリーズ、この春スタート!

 東京藝術大学から英国王立音楽院に学び、国際コンクールで入賞を重ね、ソロに室内楽、邦人作品の紹介など、しなやかな活動が光るヴァイオリンの名手、印田千裕。この4月から、東京藝大附属高校の同級生だった山本佳澄(ピアノ)とともに、デュオコンサート・シリーズを開始する。

 山本は同大学院を修了後、ハンガリー国立リスト音楽院に留学、N響メンバーとの共演など名演奏家たちの信頼厚いピアニストである。印田によると「コロナ禍で音楽家としてどう生きるのか考えさせられた時期に再会し、この先も一緒に音楽したい」と思うようになったという。「あらためて『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ』に向き合い、演奏したい。私たち独自の視点で味わい深い旅路にしていきたい」と意気込みを語る。

 ふたりの最初の曲は、山本の留学先であり、印田の恩師ジョルジュ・パウクの故郷でもあるハンガリーにちなみ、バルトークの「ラプソディ第1番」を。続いてはショーソン「詩曲」で、あえてソナタ以外の名品たちからデュオの魅力を確認していく。後半はソナタ2曲で、ラヴェルのト長調、そしてベートーヴェン「クロイツェル」。初回から同編成の頂点というべき「クロイツェル」を選んだことに並々ならぬ意欲が感じられるし、対照的な音楽をもつラヴェルと並べる趣向も面白い。

 会場は昨年開設されたばかりの中板橋 マリーコンツェルトで、永田音響設計による音響も楽しみだ。コロナ禍という困難な時期に改めて大切な出会いを果たしたふたりの想い、同じ空間で共有したい。
文:林昌英
(ぶらあぼ2022年4月号より)

2022.4/10(日)14:00 中板橋 マリーコンツェルト
問:マリーコンツェルト chihirokasumi.tabiji2022@gmail.com
https://chihiroinda.com
https://www.kasumiyamamoto.com