ジョナサン・ノット(指揮) 東京交響楽団

新シェフが革新的大家の核心に迫る!

(C)K.Miura

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 3月末、栄光の10年を築いたスダーンが喝采の中でシェフとしての最終公演を終え、東京交響楽団の新時代が始まった。新音楽監督のジョナサン・ノットは、バンベルク響の首席指揮者を務めるほか、ベルリン・フィルはじめ一流楽団への客演も多いイギリス出身の名指揮者。この4月、個性全開のプログラムを披露する彼が、早くも6月に再登場する。
 6月定期のプログラムは、ブーレーズの「ノタシオン」、ベルリオーズの「夏の夜」、シューベルトの交響曲第8番「ザ・グレイト」。まず前半はフランスの新旧革新的大家が対比される。ブーレーズ作品は、現代音楽に造詣が深く、同作曲家ゆかりのアンサンブル・アンテルコンタンポランの首席指揮者も務めたノットの面目躍如たる演目。音響的妙味十分な楽曲と相まって、その解釈が楽しみだ。ロマンティックな歌曲集「夏の夜」では、アメリカが誇るメゾソプラノ、ジェニファー・ラーモアに期待。豊かな声量を精妙にコントロールする彼女なら、芳醇な歌唱で曲集の真価を実感させてくれる違いない。後半の「グレイト」は、バンベルク響と録音もしているノットお得意の演目。歌とロマンに溢れた「天上的」作品が、フレーズやハーモニーを的確に彫琢するノットによっていかに表現されるかに注目が集まる。
 さらに深読みすれば、前半はシェフ就任に至る出会いとなった2011年10月定期同様のフランスもの、後半は前任者スダーンが在任中最も成果を挙げたシューベルトゆえ、名刺代わりにしてチャレンジングなコンサートでもある。この新コンビ、やはり目を離せない。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2014年5月号から)

*ソリスト変更のお知らせ*
上記記事は4/18発行時点のものです。
出演予定だったジェニファー・ラーモア(メゾソプラノ)に代わり、サーシャ・クック(メゾソプラノ)が出演します。
詳細: http://tokyosymphony.jp/pc/news/news_0365.html

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