歌心溢れるピアノで味わうロマン派の魅力
平井華枝子は武蔵野音楽大学器楽科ピアノ専攻卒業後、アンサンブルやチェンバロ、さらには現代音楽にも積極的に取り組み、幅広い活動を展開するピアニスト。リサイタルもこれまで様々な形で開催し、高い評価を得てきた。
そんな彼女が、定期的に演奏を行っている東京オペラシティ リサイタルホールで公演を開催。ベートーヴェン、シューベルト、ショパンにブラームスという、ロマン派の魅力を存分に味わうことができるプログラムに挑む。シューベルトの歌心溢れる即興曲、劇的な表現力を求められるショパンのバラードにベートーヴェンの「月光」。そしてブラームスの最後の小品集で締めくくられるこのリサイタルは、ピアノという楽器の表現の多彩さにも対峙するものであり、ピアノが“歌う”ことのできる楽器であると十分に実感できるだろう。
アンサンブル経験の豊富な平井の歌心に満ちた演奏がどのように曲の魅力を引き出すのか、期待が高まる。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2021年4月号より)
2021.4/17(土)14:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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