滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホールが2021年度(令和3年度)の自主事業ラインナップを発表した。
全国的に高く評価されている大規模なプロデュースオペラは、ワーグナー最後の大作《パルジファル》(2022.3/3, 3/6)。クリスティアン・フランツら国内外の歌手を迎えるが、新型コロナウイルスの影響を抑えるために、セミ・ステージ形式での上演。沼尻竜典指揮京響、演出には次代を担う伊香修吾。また、「沼尻竜典オペラセレクション」として新国立劇場と提携してビゼー《カルメン》(21.7/31, 8/1)を行う。沼尻指揮東京フィル、演出はアレックス・オリエで、びわ湖ホール声楽アンサンブルのソロ登録メンバーがドン・ホセ、スニガなど6役に出演する。びわ湖ホール声楽アンサンブルが出演するオペラは、上演機会の少ないプッチーニ《つばめ》(10/8〜10/11 中ホール、園田隆一郎指揮大阪響、演出:伊香修吾)、2015年に好評を得た沼尻竜典作曲のオペラ《竹取物語》もセミ・ステージ形式で新制作上演される(22.1/22, 1/23、沼尻指揮日本センチュリー響、原演出:栗山昌良、演出補:中村敬一)。
昨年中止になった人気の「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」は感染対策で小ホールから大ホールへ移し、「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」をテーマに2日間14公演を予定(21.5/1, 5/2)、有料ライブ配信も行う。プロデュースする沼尻竜典・びわ湖ホール芸術監督は「これまでの賑わいはすぐに取り戻せないが、どういう形にしろ、再生の第一歩を踏み出すことに大きな意義がある。会場でも配信でも楽しんでいただける音楽祭に」と語っている。