“弦の国”チェコならではの芳醇な音色
チェコの名門オーケストラのトップ弦楽器奏者を中心に組まれている、チェコ・フィルハーモニー室内合奏団。1980年創立の常設団体で、指揮者なしでの合奏を中心に、内外の名手をリーダーに迎えながら独自の音色を熟成させてきた。2014年からはチェコ・フィルハーモニーの主催で定期的な公演が開催されているほか、合奏団として海外ツアーも度々行うなど、その魅力を世界中に伝えている。
2年ぶりの来日となる10月に、十数人という編成での演奏に適したフィリアホール公演で取り上げるのは、前半はバッハ「G線上のアリア」、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」など、バロック、古典の名曲。後半は「ユモレスク」、「弦楽セレナード」ほか、自家薬籠中のドヴォルザーク作品を。いずれも本体のチェコ・フィルの日本公演ではなかなか聴けない曲目ばかりだし、「弦のチェコ・フィル」と称えられてきた伝統のエッセンスを、名作中の名作たちで存分に味わえるのは嬉しい限りだ。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2018年10月号より)
2018.10/8(月・祝)14:00 フィリアホール
問:フィリアホールチケットセンター045-982-9999
メロス・アーツ・マネジメント03-3358-9005
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