【CD】友人たちと~ヘンデル、プラッティ、テレマン&ヴィヴァルディ/クララ・ブレッシング&アンサンブル

1722年8月17日の夜、バイエルンのヴィーゼントハイト城で城主にしてチェリスト、類稀な音楽愛好家のシェーンボルン伯爵が、訪れたプラッティらイタリアの宮廷音楽家たちと繰り広げた深夜のセッションを仮想再現(ライブ録音)。ヘンデルのドイツ語アリア、ヴィヴァルディの協奏曲、テレマンの無伴奏ヴァイオリン曲、プラッティのトリオ・ソナタ…と曲目は盛りだくさん。各作曲家や音楽家同士の交友関係も透けて見えてくる。メンバーは平崎真弓はじめ当代一流の古楽奏者ぞろい。過度にテンションを上げ過ぎず、往時の音楽家たちの出会いと音楽的対話をイメージさせる奏楽は静かに熱を帯びてゆく。
文:矢澤孝樹
(ぶらあぼ2026年5月号より)

【information】
CD『友人たちと〜ヘンデル、プラッティ、テレマン&ヴィヴァルディ/クララ・ブレッシング&アンサンブル』

ヘンデル:「9つのドイツ・アリア」より/プラッティ:トリオ・ソナタ I72、3声のソナタ I71/テレマン:無伴奏ヴァイオリン・ファンタジア第6番よりドルチェ、同第4番よりアレグロ/ヴィヴァルディ:協奏曲 RV107

クララ・ブレッシング&アンサンブル

収録:2025年6月、ヴュルツブルク(ライブ)
Passacaille/東京エムプラス
TPAS1163 ¥4000(税込)


矢澤孝樹 Takaki Yazawa

1969年山梨県塩山市(現・甲州市)生。慶應義塾大学文学部卒。水戸芸術館音楽部門主任学芸員を経て現在ニューロン製菓(株)及び(株)アンデ代表取締役社長。並行して音楽評論活動を行い、『レコード芸術online』『音楽の友』『モーストリークラシック』『ぶらあぼ』『CDジャーナル』にレギュラー執筆。朝日新聞クラシックCD評選者および執筆者。CD及び演奏会解説多数。著書に『マタイ受難曲』(音楽之友社)。ほか共著多数。