モスクワ・ソロイスツを率いて来日したユーリ・バシュメットが、5月28日に行った公演に先立ち、都内で会見を行った。
「モスクワ・ソロイスツ結成20周年の節目の年に日本公演が実現して、とてもうれしく思います。また、来年(2013年)に私は60歳になりますが、来年も今回と同じ時期にモスクワ・ソロイスツと共に来日公演を行うことにしました。このアンサンブルは結成以来、即興を基本概念に活動してきました。メンバー全員が即興で音楽をエキサイティングで変化に富むものにしていくのです」
バシュメットに献呈される作品については「平均すると1シーズン、2作品ほど私に献呈された作品を演奏しています。その中で特に最近印象に残っているのはカンチェーリの『キアロ・オスクロ(光と影)』」とコメント。また、「最近はロシア、フランス、アメリカ、そして日本といった国からそれぞれの国の特性を持つ優秀なヴィオラ奏者がでてきました」と、世界的にヴィオラ奏者の層が厚くなってきていると述べた。
今回の公演は、世界最大手の天然ガス企業であるロシアのガスプロム・グループが特別協賛を務める文化交流事業の一環。日本公演は、上海・北京・シンガポール・東京を巡るアジアツアーの最終公演だった。
※バシュメット&モスクワ・ソロイスツの最新情報は、ジャパン・アーツのウェブサイトでご確認ください。