指揮者の大野和士が、2012/13のシーズンにイタリアのアルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者に就任することが決定した。契約期間は3年間。同管弦楽団は2002年に発足したイタリアのシンフォニーオーケストラの1つ。07年には初代音楽監督だったロリン・マゼールと日本ツアーも行い高い評価を得た。大野は就任初年度にマーラーの交響曲第6番、《ワルキューレ》(演奏会形式)、ヴェルディ・ガラ・コンサートを指揮することが予定されている。また、13年10月に開催されるトスカニーニ国際指揮者コンクールの名誉総裁(プレジデント)を務めることも発表された。
大野はこのポスト就任に際し「今、世界中が厳しい状況にある中、彼ら(トスカニーニとヴェルディ)の高邁(こうまい)な哲学は、より高い意味を我々にもたらすでしょう。音楽が私たちの魂にとって救いであり続けることを指し示すでしょう。そのことを、このオーケストラと共に、実証していきたいと思います」とコメントを寄せている。