第27回 北九州国際音楽祭 2014

今年も独自の注目公演が目白押し


 “海峡の街”を豊かな響きで満たす秋が、今年もやって来る。北九州国際音楽祭は北九州市制25周年を記念して、1988年にスタート。国内外で注目を浴びる旬の奏者の招聘やオリジナル企画の充実、若者を対象とした事業の充実など、多彩なプログラムを通じて、国際レべルの質の高いコンサートを提供し、着実に成果をあげてきた。
 一番の注目は、やはりここでしか聴けない、音楽祭オリジナル企画だ。『マイスター・アールト×ライジングスター オーケストラ』は、“オケ職人”と超新星たちの幸せな出逢い。NHK交響楽団第1コンサートマスターの篠崎史紀を中心に、N響や読響など一流楽団の首席奏者が集結し、北九州市出身の若手奏者らとスーパー・オーケストラを結成し、「田園」と「運命」というベートーヴェンの二大交響曲に挑む(10/18 響ホール)。
 そして、日本を代表する名匠・荘村清志に若き達人・鈴木大介、さらに人気急上昇中の朴葵姫(パク・キュヒ)という、ギター界を担う3人の名手が一堂に会する『スーパー・ギタートリオ』も要注目。プホール「タンゴンド」など3人揃ってのナンバーはもちろん、荘村と鈴木によるアルベニス「入江のざわめき」などデュオ、それぞれのソロも。ギターの世界の奥深さを体感できそう(11/16 響ホール)
 この他にも、最強の管楽集団「レ・ヴァン・フランセ」(10/19)、ピアノの小菅優のリサイタル(11/9)、パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)ドイツ・カンマーフィル(12/6)など、注目公演が目白押しだ。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年9月号から)

10/18(土)〜12/6(土)
北九州市立響ホール、アルモニーサンク北九州ソレイユホール、西日本工業倶楽部 他
問:北九州国際音楽祭実行委員会事務局093-663-6567
http://www.kimfes.com