第18回 イマジン七夕コンサート

歌と管の名手たちが活躍する夏の夜のコンサート

 今年で18回目を数える、コンサートイマジン主催の恒例公演。今回は例年設けていたテーマ性とはひと味違って、管楽器奏者と歌手の“協演”による色とりどりのお祭りのようなプログラム。前半の目玉はベルリン在住の名手・渡辺克也のオーボエをフィーチャーしてお届けする、J.シュトラウスⅡのオペレッタ《こうもり》からの2曲とR.シュトラウス協奏曲の華麗なるセット。注目の若手マエストロ・松元宏康の指揮による東京交響楽団の演奏も楽しみにしたい。

 後半はがらりと雰囲気を変え、サクソフォンの住谷美帆とユーフォニアムの佐藤采香(あやか)という、ブラス・シーンのみならず多方面から熱い視線を注がれる女性プレイヤーを筆頭に、トランペットの巨匠モーリス・アンドレの数少ない弟子として知られるルベン・シメオが登場。そこにパリやミラノで研鑽を積んだ藤原歌劇団・期待のソプラノ伊藤晴も加わる。眺めているだけでワクワクするラインナップは、ワーグナー《ワルキューレ》からの名シーンやアニメ『響け! ユーフォニアム』劇中音楽、映画『STAND BY ME ドラえもん』での秦基博による主題歌、フェリーニの名作映画『道』のためにニーノ・ロータが書いた名旋律、そしてアーバン「ヴェニスの謝肉祭による変奏曲」など盛りだくさん(誰が何を演奏するか予想できるがサプライズもあるかも?)。司会を担当するのは日本が誇るフルート奏者の山形由美。綺羅星をステージに集めたようなコンサートになるはず!
文:東端哲也
(ぶらあぼ2022年6月号より)

2022.7/7(木)19:00 サントリーホール
問:コンサートイマジン03-3235-3777
http://www.concert.co.jp