The 4 Players Tokyo 第2回

音楽番組から誕生したクァルテットの進化を聴く

前回公演より (c)Hakuju Hall

 指揮者・藤岡幸夫が司会の「エンター・ザ・ミュージック」(BSテレ東/毎週土曜朝8:30)は、地上波より視聴率に縛られにくい民放BSの身軽さを活かし、入門者向けの名曲紹介の域にとどまらず、ときにマニアックなテーマも平然と取り上げる骨太な音楽番組だ。そこから生まれた弦楽四重奏団が「The 4 Players Tokyo」。戸澤哲夫、遠藤香奈子(以上ヴァイオリン)、中村洋乃理(ヴィオラ)、矢口里菜子(チェロ)という、別々のオーケストラに所属し、アラサー、アラフォー、アラフィフと世代も異なる四人が番組を飛び出して活動している。4月にはHakuju Hallでの定期シリーズ2回目の公演を開く。1年前の初回は弦楽四重奏のバイブルであるベートーヴェンに焦点を当て、田中カレンの関連作品を組み合わせた興味深い構成だった。今回もベートーヴェンの第2番からスタートして、シューマンの第1番、ブラームスの第2番と、ロマン派に伸びていく魅力的なプログラムで勝負。
文:宮本明
(ぶらあぼ2022年3月号より)

2022.4/19(火)19:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hall チケットセンター03-5478-8700 
https://hakujuhall.jp