日本フィル&サントリーホール とっておき アフタヌーンVol.3 『バレエ × オーケストラ』

サントリーホールでバレエを満喫

japanphil 2016年に創立60周年を迎える日本フィルハーモニー交響楽団と、開館30周年を迎えるサントリーホール。日本の音楽シーンをリードしてきた両雄が、今年1月、音楽の間口を広げて新たな魅力を引き出す、平日の午後限定企画を始動させた。「とっておき アフタヌーン」こと、異ジャンルの新進アーティストとコラボレーションをする、ユニークな公演だ。
 ミュージカル、歌舞伎に続いてタッグを組むのは、熊川哲也が芸術監督を務めるKバレエカンパニーの男性団員5人のユニット〈Ballet Gents(バレエ ジェンツ)〉。会場がオーケストラ・ピット付きの劇場ではないため、奏者とダンサーは同じステージに上がって、コラボレーションを繰り広げる。
 Kバレエの中核ダンサーにしてバレエ ジェンツの座長でもある宮尾俊太郎が振付を手がけることも、本公演の眼目。 バレエ公演に加えて、バレエ ジェンツでのコンサートやディナーショーなど、様々な場で踊ってきた多彩な経験が、どのように振付に活かされるのだろうか。
 予定されている演目は、J.S.バッハの「小フーガ ト短調」とビゼーの「アルルの女」から“ファランドール”ほか。
 前者でパイプオルガンを演奏するのは、ヨーロッパと日本で活動中の石丸由佳。後者で指揮をつとめる大井剛史は、コンサートやオペラはもとより、幾多のバレエ公演でタクトを振り、日本舞踊、フラメンコのダンサーと共演した経験を持つ。「バレエ × オーケストラ」だから可能な顔合わせである。
文:上野房子
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年12月号から)                         

2016.2/23(火)13:00 サントリーホール
問:サントリーホールチケットセンター0570-55-0017 
http://suntory.jp/HALL