第9回 羽石道代(ピアノ) プラスシリーズ プラス 福富祥子(チェロ) 〜プロコフィエフ、プロコフィエフ!

ソロとデュオで探るプロコフィエフの魅力

 ソロ・ピアニストとして、そしてデュオや室内楽のピアニストとして幅広く活動する羽石道代が2007年から継続している『プラスシリーズ』。毎回、特定の作曲家や共演者をフィーチャーしながら、多角的に音楽作品を紹介する充実の内容を誇るコンサートだ。シリーズ第9回は『羽石道代プラス福富祥子〜プロコフィエフ、プロコフィエフ!』と題して開催される。
 羽石がソロで披露するのはピアノ・ソナタ。プロコフィエフのピアノ・ソナタ全10曲のうち、第6〜8番は第二次大戦中に書かれたもので「戦争ソナタ」と呼ばれるが、中でも有名なソナタ第7番、そして内省的な表現が際立つ第8番の2作を取り上げる。さらに、音楽と身体の関係性についての研究でも知られるチェリストの福富祥子とプロコフィエフ晩年の抒情的なチェロ・ソナタを共演する。プロコフィエフらしい鮮烈なリズム語法や、深い呼吸を感じさせるハーモニーを堪能できそうなプログラムに関心が高まる。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年2月号から)

3/19(土)14:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
http://www.proarte.co.jp