古楽器と和楽器が織り成すダイナミックなステージ
古楽をテーマに掲げつつ、先入観にとらわれることなく時代や地域を超えた音楽的なコラボレートを試みる、横須賀芸術劇場のシリーズ『なんでもあーりーミュージック』。第2回では、シルクロードの東西の終着点である、ヨーロッパと日本の笛や箏、弓に焦点を当てる。ヨーロッパの古楽は、シリーズの企画・監修を務める彌勒忠史(カウンターテナー)をはじめ、濱田芳通(リコーダー&コルネット)と石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、矢野薫(チェンバロ&ハープ)によるアンサンブル「アントネッロ」という布陣。そこへ、岩田卓也(尺八)、吉永真奈(箏)という邦楽器奏者が加わる。彼らが取り上げるのは、アロンソ・デ・アルバ「ラ・トリコテア」など16世紀初頭のスペインから、ファブリツィオ・カローゾ「花の舞」など16世紀末のイタリア、さらにはジョン・ダウランド「溢れよ、我が涙」など17世紀イギリスまで、様々な時代や国の魅力的な旋律の数々。古い楽器と古い楽曲から、音楽の未来像が紡ぎ出される。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年11月号から)
12/20(日)14:00 ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
問:横須賀芸術劇場046-823-9999
http://www.yokosuka-arts.or.jp