アプリコみんなの音楽祭 2015

「音市楽座」をテーマに多彩な公演が満載


 『アプリコみんなの音楽祭』は、東京都の大田区民ホール・アプリコを主会場に、昨年スタートした市民のためのフェスティバル。2007年以来開催されていた『大田区アマチュア音楽祭』から引き継いだ「観る」「聴く」「学ぶ」「やってみる」に加えて、新たに「魅せる」もコンセプトに。今年は「音市楽座」をテーマに掲げ、プロのアーティストによるステージやワークショップ、アマチュアの公募参加企画など、多彩な催しが開かれる。
 ホール周辺で行われるジャズや阿波踊りが、賑やかに幕開けを告げる音楽祭。大ホールでの「サンバ de ブラス・カーニバル 3」(7/25)は、山下定英の指揮とアレンジによるブラスバンドが、ダンスチームと共に盛り上がり、地球の裏側の“暑い夏”を連れてくる。そして、大田区を拠点とするプロ楽団、東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団も登場。松本志のぶの案内で、スメタナ「モルダウ」など名曲はもちろん、指揮者挑戦コーナーなど、老若男女が楽しめるまさに音楽のプレゼントを届けてくれる(7/26)。
 また、小ホールでの「うたの贈り物 with よんもん」は、同じ4声で活動する2つの声楽アンサンブルによる、ジョイント・コンサート。『外国のうた』(7/25)ではシューマンの「流浪の民」ほか、『日本のうた』(7/26)では中田喜直「夏の思い出」ほか、名旋律を満載して。さらに、大田区出身の天才アルトサックス・プレイヤー、矢野沙織が、自身のカルテットを率いて小ホールに登場(7/26)。新世代ジャズの旗手ならではの、グルーヴ感あふれるプレイで魅せる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年8月号から)

7/25(土)、7/26(日) 大田区民ホール・アプリコ
問:大田区民ホール・アプリコ03-5744-1600
http://www.ota-bunka.or.jp