多方面にわたる活躍で知られるピアニストの斎藤雅広氏が、8月8日死去した。享年62歳。
1958年東京生まれ。東京藝術大学卒業。18歳のとき第46回日本音楽コンクールで優勝し、翌年NHK交響楽団との共演でデビュー。巨匠ハリーナ・チェルニー＝ステファンスカに認められ、ポーランド・クラコフに留学した。
ペーター・シュミードル、ヴェンツェル・フックス、ウォルフガング・シュルツをはじめとするウィーン・フィルやベルリン・フィルのメンバーらと共演を重ね、また、フランチェスコ・アライサ、ルチア・アリベルティ、デニス・グレイヴスといった歌手たちの伴奏を手がけるなど、名高い音楽家たちからの信頼も厚かった。
日本音楽コンクールをはじめとしたコンクール審査員を務め、各地でマスタークラスを開講するなど指導者としても活躍。また、近年は積極的にレコーディングを行い、自身のピアノソロにとどまらず若い演奏家をサポートするアルバムをリリース。これまでリリースされたCDは40枚以上に及ぶ。演奏活動の傍ら作曲家・編曲家としての顔も持ち、楽譜出版も多く手がけた。NHK『趣味悠々』の講師を務めたほか、『名曲アルバム』『ニューイヤーオペラコンサート』などにも出演。バラエティ番組など多くのメディアに出演し、人気を集めた。
斎藤雅広オフィシャルウェブサイト
https://www.masahiro-saitoh.com