デニス・コジュヒン(ピアノ)

若き“音の魔術師”が挑む深遠な世界

(C)Marco Borggreve

(C)Marco Borggreve

 世界三大ピアノコンクールの一つに数えられるエリザベート王妃国際コンクール。その2010年の覇者であるデニス・コジュヒンが、2011年、2013年に続いて今年も日本公演を行う。有名コンクールの優勝者だから、圧倒的なテクニックを披露してくれるから、というだけでなく、音楽に悠然と向き合う姿勢、個性的かつ説得力ある解釈で、着実に日本の聴衆を満足させてきたコジュヒン。これまでショパンやプロコフィエフの公演で評価を固めてきたが、今年のプログラムは多彩だ。ハイドン「ソナタHob.16/23」に続き、フランク「前奏曲、コラールとフーガ」、シューベルト「4つの即興曲op.90」、ヒンデミット「ソナタ第3番」、それにブラームス「7つの幻想曲op.116」という選曲。フランク、シューベルト、ブラームスは作曲家の晩年に書かれた作品で、深く内省的な表現が求められる。今年28歳、勢いに乗るコジュヒンがどう聴かせてくれのるか楽しみだ。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2014年5月号から)

★5月20日(火)・紀尾井ホール
問:コンサートイマジン03-3235-3777 
http://www.concert.co.jp/