新型コロナウイルスの猛威によって、全世界が大変な困難と向き合わなければならない時代となってしまいました。3月より次々と演奏会の中止や延期が決まったのは勿論ですが、普段の生活も大きく変化し、今まで何気なかった日常がどれほど自由で有り難いものだったかを強く感じています。そのような中、日々過酷な状況下にて、治療にあたられている医療関係者の皆様、そして私たちの暮らしを守るために尽くしてくださっている皆様に、心から感謝を申し上げます。
現在はほとんど自宅で過ごしておりますが、普段の練習中のふとした瞬間に、曲によって気持ちが浄化されたり、勇気が湧いたりすることが多くなったような気が致します。この感覚を今すぐにでも皆様とシェアしたいところですが、今はグッと堪えて、皆様と次回演奏会場でお会いできた時のために、心の中に大切にしまっておきたいと思います。
練習以外の時間は、自宅の片付けや読書に費やしています。最近は、ゲーテやヘルマン・ヘッセの小説を特に好んで読んでいます。各作者の哲学に触れて、様々な物事について静かに考える時間も多くなりました。
なかなか先行きの見えない毎日が続いていますが、今後も皆様のご健康を切に願っております。
そして、再び皆様と音楽を共有できる日を心待ちにしております。それまでどうぞお元気で!