プロジェクトQ [第17章] ベートーヴェン初期弦楽四重奏曲全曲演奏会

ベートーヴェンに聴く次世代グループの瑞々しい感性と視点

ボヌール・クァルテット

 若いクァルテットが約半年間かけて1曲に深く取り組む「プロジェクトQ」。第17章となる今年は生誕250年のベートーヴェン、作品18の6曲を取り上げる。意欲と挑戦に満ちた傑作で、この企画にふさわしい作品だ。

 研修の成果を聴かせる「本公演」は同日2公演行われる。午後は、桐朋音大と東京音大等のメンバーで昨年結成された「ボヌール・クァルテット」が第1番を。第2番は東京音大、東京藝大等の4人で、第15章にも参加した「チェルカトーレ弦楽四重奏団」。京都市芸大の学生たちで、すでに演奏活動を行う「クァルテット・アルビコッカ」が第3番を。

 夜は、今回を機に桐朋音大と東京音大の学生で結成された「レグルス・クァルテット」の第4番から。続く2曲は、昨年NHK音楽番組『ららら♪クラシック』に出演、瑞々しい演奏で注目された2団体が担当。第5番はベートーヴェンに特別な思いをもつ「クァルテット・インテグラ」。第6番は近現代作を得意としてコンクール入賞歴もある「タレイア・クァルテット」。青年作曲家の進取の精神を、清新な演奏で味わえる一日となる。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2020年3月号より)

ベートーヴェン初期弦楽四重奏曲全曲演奏会
① 2/23(日・祝)13:00 ② 2/23(日・祝)18:00 上野学園 石橋メモリアルホール
問:プロジェクトQ実行委員会(テレビマンユニオン内)03-6418-8617
http://www.tvumd.com