アーティス ピアノ アンサンブル

2台8手から繰り出されるダイナミックなサウンドに酔いしれる

左より:吉井美由紀、市村ディットマン朋子、可児亜理、金井玲子

 「アーティス ピアノ アンサンブル」は、ミュンヘン国立音楽大学で学び、国際ロータリー財団元奨学生の4名のピアニストで結成された8手ピアノアンサンブル。メンバーは市村ディットマン朋子、金井玲子、可児亜理、吉井美由紀。それぞれが日本とドイツを中心に国際的な演奏活動、教育活動を展開しているピアニストだ。2011年の結成以降、1台4手や2台4手、2台8手と様々なアンサンブルによる公演を日本とドイツで定期的に行ってきた彼女たちだが、意外にも今回が初の東京公演となる。毎回多種多様なプログラムで魅せてきたが、今回もスメタナの「モルダウ」(J.シーグニッツ編)やドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」(以上藤森さな編)をはじめ、吹奏楽作品で高い人気を誇る作曲家、長生淳による「旅」など、国際色豊かで華やかな内容となっている。オーケストラ編曲作品が多く並ぶプログラムで、“楽器の王様”ピアノの魅力と可能性を改めて実感できるだろう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2020年1月号より)

2020.2/1(土)14:00 東京文化会館(小)
問:オーパス・ワン03-5577-2072
http://opus-one.jp