チェロ・アンサンブルの新しい可能性を追求
まだまだ暑さの残る9月中旬、「響炎する4本のチェロ」と銘打ち、男4人のチェロ四重奏が熱烈なパフォーマンスを見せつける。
その「クァルテット・エクスプローチェ」は2013年に結成。最高レベルの技巧を聴かせることはもちろん、毎年のように新しい編曲を引っ提げてツアー公演を行うなど、チェロ・アンサンブルの新しい可能性を追求し続けている。メンバーは、市寛也(N響)、髙木慶太(読響)、辻本玲(日本フィル・ソロ奏者)、森山涼介(都響)。いまや東京の4つの名門オーケストラに所属して活躍中の4人である。
9月公演の会場は杉並公会堂の大ホール。残響豊かで美しい音色が味わえる、ソロやアンサンブルにも適した会場である。むしろ、彼らが遠慮なく情熱を爆発させるにはいいキャパシティと言えそうだ。演目は、本稿執筆時には小品やバッハ「シャコンヌ」などが予定されているが、8月に行うツアーでは管弦楽曲やピアノ曲の新編曲にも挑戦しており、それを経てどんな演目が披露されるかも楽しみだ。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2019年9月号より)
2019.9/13(金)19:00 杉並公会堂
問:杉並公会堂03-5347-4450
http://www.suginamikoukaidou.com/