名序曲と《バタフライ》、フルボディの一夜
長い歴史を誇るイタリアの名門・ボローニャ歌劇場。その常設オーケストラであるボローニャ歌劇場管弦楽団の主要メンバーを選りすぐって結成されたのが、ボローニャフィルハーモニー管弦楽団だ。芸術監督を務める吉田裕史の指揮で「ジャパン・オペラ・フェスティヴァル2019」の一環として「特別ガラコンサート」を開催。イタリア伝統の歌心の真髄をたっぷりと聴かせてくれる。同フェスティヴァルは名古屋城天守閣前広場特設ステージでの《蝶々夫人》(9/26〜9/29)がメイン。川崎公演のガラではそのエッセンスにも触れることができる。
第1部では、ベッリーニ《ノルマ》やドニゼッティ《ドン・パスクァーレ》、ヴェルディ《シチリア島の夕べの祈り》ほか、イタリア・オペラの序曲を特集。オーケストラ・サウンドにもしっかりと息づく“歌”を響かせる。第2部では、タイトルロールのレナータ・カンパネッラら、イタリアから招いた実力派キャストが出演し、《蝶々夫人》より有名なアリアの数々を披露する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年9月号より)
2019.9/30(月)19:00
ミューザ川崎シンフォニーホール
問:さわかみオペラ財団0570-023-223
https://sawakami-opera.org/