第147回 スーパー・リクライニング・コンサート 佐藤晴真 チェロ・リサイタル

世界水準の実力を聴く絶好の機会

C)FUKAYA Yoshinobu aura. Y2

 決して大柄ではない体を、まるで一体と化すようにチェロに寄り添わせ、ダイナミックかつ繊細な音楽を紡ぎ出してゆく。昨年ポーランドで開かれた、第11回ルトスワフスキ国際チェロ・コンクールで弱冠20歳にして優勝し、一躍、国際的な注目を集めている佐藤晴真が、Hakuju Hallの人気シリーズ「スーパー・リクライニング・コンサート」に登場。艶やかな音色で、聴く者の心を癒す。

 メンデルスゾーン「無言歌」に始まり、R.シュトラウス「4つの情緒のある風景」から〈寂しい泉のほとり〉〈トロイメライ〉を。さらにシューマン「トロイメライ」、ヤナーチェク「おとぎ話」を弾き、シューマン「民謡風の5つの小品」で締め括る。共演はピアノの大伏啓太。

 これまでにも数々の登竜門で実績を重ね、現在はベルリン芸術大学でさらなる研鑽を積む佐藤。一線のオーケストラや名手と快演を重ね、次代の音楽界を担う逸材として、その将来を嘱望されている。そんな俊英の、鮮烈で艶やかな音色。リクライニング・シートで寛いだ、体と心に沁み渡るだろう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年7月号より)

2019.7/17(水)15:00 19:30 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
https://www.hakujuhall.jp/