第483回 日経ミューズサロン アムステル・カルテット

“世界で最もカラフル”なサクソフォン・グループの魅力を


 クラシック、ポップス、ジャズ、ワールド・ミュージック、果ては最新のミニマル・サウンドまで。「カメレオンのよう」と形容される変幻自在なサウンドで、聴衆を虜にするのが、オランダのサクソフォン四重奏団「アムステル・カルテット」。伝統にとらわれぬ、しなやかな音楽創りこそ、サクソフォンという楽器の真骨頂だ。

 自分たちのために作曲・編曲された多彩なレパートリーを携えての、国際的な活動を通じて、「世界で最もカラフル」と称される4人のプレイ。日経ミューズサロンでのステージでは、まず、ワーグナー《ニーベルングの指環》をはじめ、フランク、ブラームス、チャイコフスキーのオーケストラ・サウンドを独創的に“再構築”。

 さらに、映画『ミッション』からモリコーネ「ガブリエルのオーボエ」など、銀幕を彩った名旋律の数々も。現代を代表する名奏者アルノ・ボーンカンプのもと、アムステルダム音楽院で学んだ俊英たちにより、1997年に結成され、数々の受賞にも輝く精鋭集団。「これでもか」と言うほどに深遠な、彼らの音の宇宙を覗き見てみたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年3月号より)

2019.4/18(木)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227
http://www.nikkei-hall.com/