中世から現代まで、楽器の無限の可能性を追い求めて
フルーティスト、若林かをりが、リサイタル・シリーズ「フルーティッシモ!」のアンコール編というべき、「フルーティッシモ! plus」を開催する。現代の作曲家の作品を手掛けてきた「フルーティッシモ!」。特に2017年の第4、5回では、特殊奏法で知られるサルヴァトーレ・シャリーノのフルート・ソロ作品全曲を演奏した。
この「plus」ではシャリーノの「フェニキアのイメージ」が再演される。また今回は13世紀のペロティヌスやC.P.E.バッハの無伴奏ソナタにもレパートリーを広げる。バッハの「トッカータとフーガ BWV565」は超絶技巧を要するシャリーノの編曲。ライヒの「ヴァーモント・カウンターポイント」は自らの多重録音とのアンサンブルである。ノーノの「息づく静寂」は、全曲版日本初演となる。
西川竜太(指揮)ヴォクスマーナ、およびエレクトロニクスの有馬純寿との共演。若林の演奏は、フルートという楽器が美しいメロディを吹くだけでなく、実に多彩な可能性を有していることを実感させてくれるに違いない。
文:山田治生
(ぶらあぼ2019年1月号より)
2019.2/1(金)19:00 すみだトリフォニーホール(小)
問:トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212
https://www.triphony.com/