クリスチャン・リンドバーグ トロンボーンリサイタル

“ソリスト”として待望の来日を果たす鬼才の音楽世界

C)Mats Bäcker
 “トロンボーンのパガニーニ”の異名をとる巨匠が再び舞い降りる。2017年に首席指揮者としてノルウェーのアークティック・フィルを率いて来日、鮮烈なサウンド創りで我々を驚かせたクリスチャン・リンドバーグ。今回は超絶技巧を駆使する世界的トロンボーン奏者、そして、独創的な響きを操る作曲家の顔で登場し、旋風を巻き起こす。
 スウェーデン出身。トロンボーン奏者として20代から頭角を現し、世界的な一線楽団と共演。委嘱作品の初演も重ねた。その一方、志半ばで諦めていた作曲活動を39歳で再開。サイモン・ラトルの勧めで、2000年から指揮活動も。より深みを増した音楽観に、「その選択は、正しかったようです」と本人は振り返る。
 今回は、自身も創作過程に深く関わり、その録音が世界的名声への第一歩となったサンドストロム「モーターバイク協奏曲」が軸に。「日出ずる国へ」ほか数々の自作、ロマン派の魅力的な旋律や現代の独創的なサウンドなどを自在に交えて、エンターテインメント性と芸術性を両立させる、巨匠の音楽世界の粋を披露する。共演はピアノの白石光隆。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2019年1月号より)

2019.1/29(火)19:00
東京文化会館(小)
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